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健康コラム

市販薬が効かない頭痛、その正体は? ― 片頭痛セルフチェック

日頃より当院をご利用いただき、誠にありがとうございます。
福岡天神頭痛と肺のクリニックでございます。

「頭痛がつらいけど、何科に行けばいいのか分からなくて」
「ドラッグストアの痛み止めが、最近あまり効かなくなってきました」
「いつものことなので、我慢してやり過ごしています」

こんな経験はありませんか。

市販の痛み止めでしのいでいる頭痛の中には、片頭痛が隠れていることがあります。
片頭痛は、我慢して付き合うしかない体質ではなく、診断と治療の対象となる病気です。

今回は、ご自身の頭痛のタイプを見分ける目安と、受診を考えていただきたいタイミングについてお伝えします。


なぜ「市販薬が効かない」ことが起こるの?

理由はひとつではありません。よくあるのは、次の4つです。

ひとつめは、頭痛のタイプが想定と違っている場合です。
片頭痛には片頭痛に向いた薬があります。肩こりからくる頭痛のつもりで薬を選んでいると、力を発揮しにくいことがあります。

ふたつめは、飲むタイミングです。
片頭痛は、痛みが強くなりきってから飲むと効きにくいことがあります。

みっつめは、薬を飲む回数が増えすぎている場合です。
痛み止めを頻繁に使い続けると、かえって頭痛が起こりやすくなることがあります(後ほど詳しくご説明します)。

よっつめは、別の病気による頭痛が隠れている場合です。
頻度は高くありませんが、見逃したくないタイプです。


こんな症状はありませんか?

片頭痛でよくみられる特徴です。当てはまるものを数えてみてください。

  • ズキン、ズキンと脈打つように痛む
  • 頭の片側が痛むことが多い(両側のこともあります)
  • 歩く、階段をのぼるなど体を動かすと痛みが強くなる
  • 吐き気がする、においがつらい
  • 光や音が、いつもよりまぶしい・うるさく感じる
  • 痛みが数時間から2〜3日続き、仕事や家事が進まない

複数当てはまり、生活に支障が出ている場合は、片頭痛の可能性があります。
ただし、これはあくまで目安です。頭痛のタイプは、経過や他の症状と合わせて医師が判断します。

また、ギザギザした光が見える、視野の一部が見えにくくなるといった前ぶれが、頭痛の前に20〜30分ほど続く方もいらっしゃいます。


「いつもの頭痛」と思い込まないでほしい症状

次のような頭痛は、別の病気が原因となっている可能性があります。

  • 今までに経験したことがない、突然の激しい頭痛
  • 手足が動かしにくい、しびれる、ろれつが回らない
  • 発熱や首のこわばりを伴う
  • 頭痛が日に日に強くなっている
  • 50歳を過ぎてから、初めて頭痛が起こるようになった
  • 意識がもうろうとする

当てはまる場合は、我慢せず早めの受診をご検討ください。突然の激しい頭痛や意識の異常があるときは、救急要請を含めた緊急の対応が必要です。


痛み止めの回数が増えていませんか?

頭痛のために痛み止めを使う日が多くなると、薬剤の使用過多による頭痛(やくざいのしようかたによるずつう)という状態になることがあります。
以前は薬物乱用頭痛と呼ばれていたもので、痛み止めそのものが頭痛を起こりやすくしてしまう状態です。

目安として、一般的な痛み止めでは1か月に15日以上、トリプタンや複数の成分が入った鎮痛薬では1か月に10日以上の使用が、3か月を超えて続いている場合が該当します(国際頭痛分類 第3版)。

「薬が手放せない」「飲む量が増えてきた」と感じている方は、その時点でご相談いただいて構いません。


片頭痛の治療には「発作の治療」と「予防」があります

医療機関での片頭痛治療は、大きく2つに分かれます。

ひとつは、発作が起きたときの治療です。
スマトリプタン(イミグラン)などのトリプタンと呼ばれる薬があり、痛みが軽いうちに使うことで効果が期待できるとされています。吐き気に対する薬を組み合わせることもあります。

もうひとつが、予防の治療です。
発作の回数が多い方、生活への支障が大きい方、痛み止めの使用日数が増えている方などが対象になります。

飲み薬の予防薬には、ロメリジン(ミグシス)、プロプラノロール(インデラル)、バルプロ酸ナトリウム(デパケン)、アミトリプチリン(トリプタノール)などがあります。

近年は、片頭痛に関わるCGRPという物質の働きをおさえる薬も使えるようになりました。
一定の間隔で受ける注射薬として、ガルカネズマブ(エムガルティ)、フレマネズマブ(アジョビ)、エレヌマブ(アイモビーグ)があります。これらは、予防薬をひとつ以上使っても効果が十分でなかった場合などに検討します。

さらに、ゲパントと呼ばれる飲み薬も加わりました。リメゲパント(ナルティーク)は発作時の治療と予防の両方に、アトゲパント(アクイプタ)は予防に用いられます。注射に抵抗がある方の選択肢にもなります。

どの薬が向いているかは、発作の回数、ほかにお持ちの病気、妊娠のご予定などによって変わります。診察の中で一緒に考えていきます。

予防治療の効果は、頭痛の日数が半分程度に減ることをひとつの目安とし、2〜3か月かけて判断していきます(頭痛の診療ガイドライン2021)。頭痛をゼロにすることを目標とする治療ではありません。

効果の判定には、頭痛のあった日と薬を飲んだ日を記録する頭痛ダイアリーが役立ちます。スマートフォンのメモでも構いませんので、受診前に2週間から4週間ほどつけていただけると診察がスムーズです。

記事中に挙げた薬剤は、いずれも国内で承認されている医療用医薬品です。効果やあらわれる副作用には個人差があり、すべての方に使用できるわけではありません。お持ちの病気や併用中のお薬、妊娠・授乳の状況によっては使用できない場合があります。使用には医師の診察と処方が必要です。
保険診療として行っており、費用は診療内容によって異なります。
ご不明な点は当院(電話 092-791-3985)までお問い合わせください。


当院でできること

当院では、頭痛の起こり方や経過を丁寧にうかがい、頭痛のタイプの見立てと、生活に合わせた治療のご提案を行っています。
頭痛ダイアリーを使った経過の確認、発作時の治療薬の調整、予防治療のご相談にも対応しています。

別の病気による頭痛が疑われる場合は、院内で頭部CT検査を行うことができます。必要に応じて、連携施設での頭部MRI検査や、陣の内脳神経外科との連携により対応いたします。

睡眠不足やストレスが背景にある場合には、公認心理師によるカウンセリングや、管理栄養士による生活面のご相談も院内で行えます。

女性医師も在籍しておりますので、ご希望の方はお申し出ください。


まとめ

・市販薬が効かない頭痛には、片頭痛が隠れていることがあります
・痛み止めを使う日が増えている場合は、薬による頭痛の可能性もあります
・片頭痛には、発作時の治療と予防の治療という選択肢があります

「いつもの頭痛だから」と我慢を続ける前に、一度ご相談ください。

※本文中の目安は、『頭痛の診療ガイドライン2021』(日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会 監修)および『国際頭痛分類 第3版』を参考にしています。


診察のご予約はこちらから🌿
https://patient.digikar-smart.jp/institutions/626d04ef-a5e9-49cf-bb68-8a2644ee4661/reserve

下記のQRコードよりアプリのダウンロードも大変便利です。

以上、【市販薬が効かない頭痛、その正体は? ― 片頭痛セルフチェック 】でした。
『福岡に医療で貢献する』ことを目標に、患者様へより良いサービスを提供できるように日々精進してまいります。
引き続き、福岡天神頭痛と肺のクリニックをどうぞよろしくお願いいたします。

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