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CGRPと最新片頭痛治療について

お知らせ

日頃より当院をご利用いただき、誠にありがとうございます。
福岡天神頭痛と肺のクリニックでございます。

  • 【はじめに】
  • 片頭痛は世界で10億人以上がかかる、つらい頭痛です。これまで「セロトニン」という物質や血管の縮みばかりに注目されてきましたが、CGRPという物質の発見により、考え方が大きく変わりました。

今回は、CGRPとは何か、またどうやって片頭痛を起こすのか、そしてそのしくみをねらう新しい薬について説明します。

【CGRPってどんな物質?】

1.CGRPの正体

 ・CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)は、37個のアミノ酸からなる神経ペプチドで、片頭痛の発作を引き起こす主役のひとつです。

 ・CALCAという遺伝子からスプライシングという仕組みで作られます。αとβの2種類があります。

   α-CGRP:主に神経系で働く

   β-CGRP:腸管などで少量見られる

2.どこで作られる?

 ・刺激(圧力・化学物質・温度変化など)によって、頭や顔の痛みを感じる神経(C・Aδ線維)の末端から

  袋ごと開いてパッと放出されます。

  • 【三叉神経血管系とCGRP】
  • 1.放出のきっかけ
  • ・強い圧力、酸性の環境、カプサイシン、ATP、
  • 一酸化窒素などが刺激になります。
  • ・特に一酸化窒素は、CGRPをどんどん増やす
  • スイッチの役割も持っています。
  • 2.血管を広げるしくみ
  • ・CGRPは血管のまわりの筋肉をゆるめて、血管を大きく広げます。
  • ・その結果、血管の壁から液体がにじみ出て、神経のまわりで炎症を起こします。
  • 3.痛みの伝わり方を強める
  • ・血管を広げるだけでなく、「痛みの信号」を、
  • 脊髄や脳に伝える回路をより活発にします。

  • 【片頭痛とCGRPの関係】
  • ・発作中のCGRP上昇
  •  頸静脈を調べると、ふだんの2〜3倍に増えます。
  • ・CGRP注射テスト
  • 健常者でもCGRPを注射すると頭痛が起きる。
  • (プロボケーション試験)
  • 【他のペプチドとの協調】
  • ・NO(一酸化窒素):
  •  CGRPの放出量を増やすスイッチになる。
  • ・PACAP:
  •  CGRPとは別のルートで頭痛を誘発し、
  •  両者が協調して炎症を強める。
  • ・VIP:まだ詳しい役割は研究中。

  • 【治療薬の種類】
  • ・抗体薬:
  •  月に1~2回の注射で、月間の発作日数を
  •  半分以上減らせる人が多い。
  • ・ゲパント:
  •  飲み薬なので、急な頭痛のときにもすぐ使える。
  •  半減期は5~7時間程度。

  • 【ガイドラインでの位置付け】
  • ・日本頭痛学会
  •  「月に4日以上頭痛がある」「他の薬で効果がない」方を対象に、保険で使える条件が決まっています。
  • ・米国頭痛学会(AHS)
  •  すでに「第一選択薬」として推奨。

  • 【今後の研究と展望】
  • 1.バイオマーカーの開発:
  •  血液検査で簡単にCGRP量を測れるように。
  • 2.新しいペプチドターゲット:
  •  NOやPACAP、VIPなどをねらう薬の登場。
  • 3.個別化医療:
  •  遺伝子の違いを調べて「自分に効く薬」を選ぶ。

  • まとめ
  • ・CGRPは片頭痛の核心的な原因ペプチドで、
  •  その作用を止める新しい薬が登場しています。
  • ・注射薬(抗体)と飲み薬(ゲパント)を使い分けることで、多くの人が「発作のない生活」を手に入れる可能性が高まりました。
  • ・これからは、もっと簡単にCGRPを調べたり、別のペプチドも狙ったり、遺伝子情報を使ったりして、一人ひとりに最適な治療ができる時代が来るでしょう。

  • ご予約はこちらから🌿

https://patient.digikar-smart.jp/institutions/626d04ef-a5e9-49cf-bb68-8a2644ee4661/reserve

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  • 以上、【CGRPと最新片頭痛治療についてのご案内】でした。

『福岡に医療で貢献する』ことを目標に、患者様へより良いサービスを提供できるように日々精進してまいります。

引き続き、福岡天神頭痛と肺のクリニックをどうぞよろしくお願いいたします。

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