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9月の頭痛、夏の疲れだけじゃない? ― 台風・気圧変化と片頭痛

健康コラム

日頃より当院をご利用いただき、誠にありがとうございます。
福岡天神頭痛と肺のクリニックでございます。

9月に入り、少しずつ季節の変化を感じる時期になりました。

この時期は台風や前線の影響を受けやすく、
「台風が近づくと頭が痛くなる」
「雨が降る前から頭が重い」
「9月になると片頭痛が増える気がする」 という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、天候や気圧の変化と片頭痛の関係については、現在も研究が続けられています。
日本頭痛学会でも「気象関連片頭痛」が取り上げられており、気圧や気温などの気象変化は、片頭痛の誘因のひとつとして注目されています。

ただし、単純に「気圧が下がる=必ず頭痛が起こる」というわけではありません。
片頭痛は個人差が大きく、気象変化だけでなく、睡眠不足やストレス、疲労、脱水など、複数の要因が重なって発作につながることがあります。
さらに近年は、片頭痛の発症に関わる「CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)」についても研究が進んでいます。

2026年7月には、日本頭痛学会の「頭痛研究のトピックス」で、片頭痛患者の血漿中CGRP濃度に関する研究が紹介されるなど、片頭痛が起こる仕組みや治療について新しい知見が積み重ねられています。

そこで今回は、台風や前線による気象変化が多くなる9月に合わせて、
「なぜ天気が崩れると頭痛が起こるのか?」
「気圧だけが原因なのか?」
「頭痛を少しでも減らすために何ができるのか?」 について、最近の知見も交えながら詳しく解説します。

■ なぜ天気が崩れると頭痛が起こるの?

「雨が降る前から頭が痛くなる」
「台風がまだ遠くにあるのに、頭痛でわかる」
そんな経験がある方もいらっしゃるかもしれません。片頭痛のある方の中には、
・気圧の変化
・気温の変化
・湿度
・雨
・強い日差し などの気象変化が、頭痛の誘因となる方がいます。

実際、日本頭痛学会誌でも気象変化と片頭痛の関係について研究・議論されており、2024年には「気象関連片頭痛に対するCGRPシールドに着目した治療戦略」という報告も掲載されています。

ただし、ここで大切なのは、「低気圧になったから、必ず片頭痛が起こる」という単純な関係ではないということです。

■ 頭痛の原因は「気圧だけ」ではありません
片頭痛には、一人ひとり異なるさまざまな誘因があります。
過去の日本頭痛学会誌の報告では、片頭痛患者は一人あたり複数の誘因を持つことが示されており、気象変化もその中のひとつとして考える必要があります。
たとえば、
・睡眠不足、寝すぎ
・疲労
・ストレス
・脱水
・空腹
・強い光
・気温差
・生活リズムの変化 などです。

2025年の日本頭痛学会誌でも、片頭痛の誘発因子・増悪因子は患者さんによって異なり、ストレスや環境変化、天候などを把握することが発作予防につながると解説されています。

そのため、
「台風の日だから頭が痛い」だけではなく、
「睡眠不足+疲労+気象変化」「脱水+暑さ+気圧変化」というように、複数の条件が重なって片頭痛が起こっている可能性もあります。

■ 9月は「夏から秋への変化」にも注意
9月はまだ暑い日がある一方で、台風や前線の影響を受けたり、朝晩と日中の気温差が大きくなったりする時期です。さらに、夏の疲れが残っている、暑くて睡眠不足が続いている、まだ十分に水分がとれていないという方もいるでしょう。
こうした身体の状態に気象変化が重なることで、いつもより頭痛が起こりやすくなる可能性があります。
「9月になると毎年調子が悪い」という方は、天候だけを見るのではなく、睡眠・水分・食事・疲労なども一緒に振り返ってみましょう。

■ こんな症状は「片頭痛」かもしれません
天気が悪くなると頭が痛む方で、次のような症状はありませんか?
・ズキズキ、脈打つように痛む
・頭痛で普段の生活に支障が出る
・身体を動かすとつらくなる
・吐き気を伴う
・光や音がつらく感じる
・頭痛を何度も繰り返している
・天候が崩れる時期に頭痛が起こりやすい
当てはまる場合、「天気痛だから仕方ない」と我慢するのではなく、片頭痛として診断・治療を検討できる可能性があります。

■ 頭痛日記をつけて、自分の「誘因」を探してみましょう
気象変化による頭痛が気になる方におすすめしたいのが「頭痛日記」です。
記録する内容は難しくありません。
・頭痛が起こった日
・痛みの強さ
・頭痛が続いた時間
・その日の天候
・睡眠時間
・食事や水分摂取
・月経
・服用した薬
・薬が効いたか などを記録します。

1回の頭痛だけではわからなくても、数週間~数か月記録すると、
「雨の前だけではなく、寝不足の翌日に多い」「台風+疲れている日に頭痛が起こりやすい」
など、自分自身のパターンが見えてくることがあります。

頭痛の誘因を把握することは、片頭痛発作を予防するうえでも重要です。

■ 台風が来る前にできる頭痛対策
天候そのものを変えることはできません。しかし、その他の誘因をできるだけ減らしておくことはできます。
・睡眠時間を大きく変えない
・水分をこまめにとる
・食事を抜かない
・疲労をためすぎない
・強い日差しを避ける
・頭痛薬を適切なタイミングで使用する
・頭痛日記で自分の傾向を把握する
「台風が来るから絶対に頭痛になる」と必要以上に不安になるのではなく、自分が調整できる部分を整えておくことが大切です。

■ 頭痛を繰り返す方には「予防治療」という選択肢も
頭痛が起こるたびに鎮痛薬を飲んで乗り切っている方も少なくありません。しかし、毎月何度も頭痛が起こる、
頭痛で仕事や家事を休んでしまう、台風のたびに寝込んでしまう、薬を飲む回数が増えている、という場合には、片頭痛の予防治療を検討できることがあります。

日本頭痛学会誌の2026年の報告でも、片頭痛の予防療法は、発作頻度だけでなく、症状の重症度や日常生活への影響、患者さんやご家族の負担なども考慮して検討することが示されています。
現在では従来の予防薬に加えて、片頭痛の発症に関わるCGRPを標的とした抗CGRP関連製剤も使用されています。「痛くなったら薬を飲む」だけではなく、「頭痛で困る日そのものを減らす」という考え方で治療を行うこともできます。

■ 「いつもの片頭痛」と思い込まないでほしい頭痛
一方で、すべての頭痛が片頭痛とは限りません。
次のような症状がある場合は、天候による頭痛だと思い込まず、早めに医療機関を受診してください。
・突然起こった非常に激しい頭痛
・今まで経験したことのない頭痛
・時間とともに急激に悪化する頭痛
・発熱を伴う強い頭痛
・手足の麻痺やしびれ
・ろれつが回らない
・意識がおかしい
・けいれんを伴う
片頭痛と、脳などの病気によって起こる二次性頭痛を見分けることも重要です。

■ まとめ 
「台風が来るから仕方ない」と諦めないで
9月は、台風や前線、気温差など気象環境が変化しやすい時期です。
気象変化が片頭痛の誘因になる方は確かにいますが、頭痛は「気圧だけ」で決まるわけではありません。
睡眠不足、疲労、ストレス、脱水など、複数の誘因が重なっている可能性もあります。だからこそ、
毎年この時期は仕方ない、台風だから我慢するしかないと諦めず、自分の頭痛の特徴を知ることが大切です。

頭痛日記を活用しながら誘因を整理し、必要に応じて急性期治療や予防治療を行うことで、頭痛に悩まされる時間を減らせる可能性があります。
台風のたびに頭痛で寝込んでしまう、鎮痛薬を飲む回数が増えている、自分の頭痛が片頭痛なのかわからない
そんな方は、お気軽に当クリニックへご相談ください。

今回の記事の根拠としては、日本頭痛学会が発行する「日本頭痛学会誌」を中心に確認しています。
日本頭痛学会誌「一次性頭痛の誘発因子と増悪因子」⁠
日本頭痛学会誌「気象変化は皮質拡延性抑制に影響を及ぼすか」⁠
日本頭痛学会誌「気象関連片頭痛に対するCGRPシールドに着目した治療戦略」⁠

診察のご予約はこちらから🌿

https://patient.digikar-smart.jp/institutions/626d04ef-a5e9-49cf-bb68-8a2644ee4661/reserve

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以上、【9月の頭痛、夏の疲れだけじゃない? ― 台風・気圧変化と片頭痛】でした。

『福岡に医療で貢献する』ことを目標に、患者様へより良いサービスを提供できるように日々精進してまいります。

引き続き、福岡天神頭痛と肺のクリニックをどうぞよろしくお願いいたします。

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