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福岡天神頭痛と肺のクリニックでございます。
はじめに
花粉症といえば「春のスギ花粉」を思い浮かべる方が多いかもしれません。ところが実際には、秋にも花粉症は存在し、ブタクサやヨモギ、カナムグラなどが代表的な原因植物です。秋の花粉症は、鼻水や鼻づまり、目のかゆみといった典型的な症状だけでなく、呼吸器や頭痛にまで影響を及ぼすことがあります。
本記事では、秋の花粉症が引き起こす呼吸器症状や頭痛の仕組み、春の花粉症との違い、そして対策について解説します。
秋の花粉症の特徴とは?
主な原因植物
- ブタクサ(キク科)
- ヨモギ(キク科)
- カナムグラ(アサ科)
これらは背の低い植物が多く、河川敷や道端など身近な場所で繁殖します。花粉の飛散距離はスギに比べると短いのですが、生活圏に生えているため、意外と影響を受けやすいのです。
飛散時期
- 8月下旬〜10月中旬頃までがピーク。
- 特に9月は夏の暑さが和らぎ、外出も増えるため症状が目立ちやすくなります。
呼吸器への影響
秋の花粉症は、鼻や目の症状だけでなく、気管支や肺にも影響を及ぼすことがあります。
1. 咳・喘息の悪化
花粉が気道に入り込むことで、気管支の粘膜が炎症を起こし、
- 咳が長引く
- 夜間の咳で眠れない
- 喘息が悪化する
といった症状が見られることがあります。
特に小児や高齢者、既往に喘息がある方は要注意です。
2. 咳喘息の発症
秋の花粉症をきっかけに、喘息までは至らなくても「咳喘息」と呼ばれる状態を発症する方もいます。風邪が治ったのに咳だけが続く場合、花粉が関与している可能性もあります。
頭痛やだるさの原因になる理由
花粉症で鼻づまりが起こると、呼吸がしにくくなるだけでなく、頭痛や集中力低下を招くことがあります。
鼻づまりと頭痛の関係
- 鼻腔が炎症で腫れると、副鼻腔の換気が悪くなり、圧迫感や痛みを引き起こす
- 酸素不足になり、頭重感や倦怠感を感じやすくなる
自律神経の乱れ
鼻づまりや呼吸困難感が続くと、交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、片頭痛や緊張型頭痛を悪化させる要因になります。
春の花粉症との違い
- 飛散距離
春のスギ花粉は数十km飛ぶのに対し、秋の花粉は数百m程度。 - 発症しやすい環境
都市部でも雑草が生える場所(公園・河川敷・空き地)で強く影響を受けやすい。 - 見落とされやすさ
「秋は花粉症がない」と思い込んでしまい、風邪や喘息と勘違いするケースが多い。
対策とセルフケア
1. 花粉を避ける工夫
- マスクや眼鏡の着用
- 帰宅後すぐの洗顔・うがい・鼻洗浄
- 洗濯物は外干しを控える
2. 室内環境の整備
- 空気清浄機の活用
- エアコンフィルターの掃除
- 室内の湿度を50〜60%に保つ
3. 薬物療法
- 抗ヒスタミン薬でアレルギー反応を抑える
- 鼻スプレー(ステロイド点鼻薬)で炎症を軽減
- 咳や喘息がある場合は、吸入薬が有効
医療機関を受診すべきサイン
- 咳が2週間以上続く
- 夜間や早朝に咳で目が覚める
- 頭痛や倦怠感で日常生活に支障がある
- 喘息の既往があり、息苦しさが悪化している
こうした場合は、「ただの風邪」ではなく花粉症や喘息が関係している可能性があるため、早めの受診をおすすめします。
まとめ
秋の花粉症は「春ほど有名ではない」ため、風邪や体調不良と見分けがつきにくいのが特徴です。しかし、鼻水・鼻づまりだけでなく、咳や喘息の悪化、頭痛や倦怠感といった症状を引き起こすため、注意が必要です。
早めの対策と、必要に応じた医療機関の受診で、快適に秋を過ごすことができます。
当院では、秋の花粉症による呼吸器症状や頭痛に関する診療も行っておりますので、気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。
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以上、【秋の花粉症と呼吸器症状──頭痛や鼻づまりとの関係 のご案内】でした。
『福岡に医療で貢献する』ことを目標に、患者様へより良いサービスを提供できるように日々精進してまいります。
引き続き、福岡天神頭痛と肺のクリニックをどうぞよろしくお願いいたします。