日頃より当院をご利用いただき、誠にありがとうございます。
福岡天神頭痛と肺のクリニックでございます。
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1. はじめに──台風シーズンと体調不良の関係
8月から10月にかけて、日本列島は台風が多く接近する季節を迎えます。
この時期になると、**「頭痛が増えた」「体がだるい」「喘息が悪化した」**といった体調不良を訴える患者さんが急増します。これらの症状は「気象病」と呼ばれ、特に台風シーズンに顕著です。
本記事では、台風シーズンの気圧変化と体調不良の関係について医学的に解説し、患者さんが日常生活でできる対策や、受診すべきサインをお伝えします。
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2. 気圧変化と体調不良のメカニズム
2-1. 気圧低下による片頭痛発作
気圧が下がると、外から体にかかる圧力も低下します。その結果、血管が拡張しやすくなり、頭部の血管や三叉神経が刺激されて片頭痛発作が起こります。
特に片頭痛患者さんの多くが「台風の前は頭痛が起きやすい」と感じており、臨床的にも頻繁に見られる現象です。
2-2. 自律神経の乱れ
気圧や気温の急激な変化は、自律神経に大きな負担をかけます。交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで、倦怠感・めまい・動悸・消化不良といった全身症状が現れます。
2-3. 呼吸器への影響
台風接近時には湿度が高くなり、空気中のカビやアレルゲンも増加します。また、気圧変化は気道の過敏性を高め、喘息や慢性気管支炎の患者さんの発作を誘発しやすくなります。
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3. 台風シーズンに起こりやすい症状
• 頭痛・片頭痛
• めまい・耳の詰まり感
• 全身のだるさ・眠気
• 咳やゼイゼイ感(喘息悪化)
• 気持ちの落ち込み(気象うつ)
これらは「なんとなくの不調」として軽視されがちですが、放置すると生活の質を大きく下げ、仕事や学業にも影響を与えます。
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4. セルフチェック──あなたの不調は気象病かも?
次の項目に当てはまる方は、気象変化による体調不良の可能性があります。
• 天気予報で台風接近のニュースがあると体調が悪くなる
• 頭痛ダイアリーをつけると、低気圧の日に発作が多い
• 季節の変わり目に咳や喘息症状が悪化する
• 台風前にめまいやだるさを感じる
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5. 台風シーズンのセルフケア
5-1. 気圧変化を「見える化」する
• 気圧予報アプリを活用し、変化が大きい時間帯を把握
• 発作の起こりやすいタイミングを予測し、前もって薬を準備
5-2. 睡眠と生活リズムを整える
• 気象変化は自律神経に負担をかけるため、睡眠不足は大敵
• 就寝・起床時間を一定に保ち、規則正しい生活を心がける
5-3. 水分とミネラルを意識する
• 脱水は片頭痛・倦怠感を悪化させる
• 水やお茶だけでなく、経口補水液や塩分補給も適度に行う
5-4. 呼吸器症状への備え
• 喘息吸入薬を常備し、必要時には医師の指導のもと早めに使用
• 部屋の除湿・換気を行い、カビやアレルゲンを減らす
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6. 医療機関を受診すべきサイン
• 今まで経験したことがない激しい頭痛
• 吐き気・視覚異常を伴う頭痛
• 夜間に咳が続き、眠れない
• ゼイゼイ・ヒューヒューという呼吸音
• 動くと息切れし、会話が苦しい
これらの症状がある場合、自己判断せずに速やかに受診してください。
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7. まとめ
台風シーズンは、頭痛や倦怠感、喘息の悪化といった体調不良が起こりやすい季節です。
しかし「気象病」として正しく理解し、気圧予報の活用・生活リズムの調整・薬の適切な使用を行うことで、多くの症状は予防・軽減できます。
つらい症状が長引くときや、不安を感じるときは、我慢せず医療機関に相談してください。
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院長コメント
台風シーズンは毎年「体調が安定しない」と感じる方が多く、片頭痛や喘息をお持ちの患者さんにとっては特に注意が必要な時期です。当院では、気象病・片頭痛・呼吸器疾患に対する専門的な診療を行っています。症状が気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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以上、【台風シーズン到来!気圧変化で悪化する頭痛・体調不良への備え のご案内】でした。
『福岡に医療で貢献する』ことを目標に、患者様へより良いサービスを提供できるように日々精進してまいります。
引き続き、福岡天神頭痛と肺のクリニックをどうぞよろしくお願いいたします。