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【若い方でも脳出血はある??「いつもと違う頭痛」は要注意】

お知らせ


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若い方でも脳出血はある??
「いつもと違う頭痛」は要注意

日頃より当院をご利用いただき、誠にありがとうございます。
福岡天神頭痛と肺のクリニックでございます。

今回、頭痛で初診となった患者様で、『くも膜下出血』の症例を経験しましたので、記事としてシェアさせていただきます。

🩺 症例のご紹介

麻痺などを伴わない頭痛を主訴に来院なさった20代の女性でした。患者様からは、

「いつもより頭痛がひどい」

という訴えがありました。

緊急で頭部CTを施行したところ、大脳鎌に沿って出血を疑う所見を認め、速やかに連携病院へ紹介しました。
連携病院での頭部MRIおよび脳血管造影の結果、硬膜動静脈瘻(dAVF)に伴う急性硬膜下血腫およびくも膜下出血と診断され、同日中に緊急カテーテル塞栓術が施行されました。

🎉 その後、後遺症なく、無事に退院なさったと報告を受けています。

💡 若い方でも「脳出血」は起こります

「脳出血」や「くも膜下出血」と聞くと、ご高齢の方や高血圧のある方に多い病気、というイメージを持たれる方も多いかもしれません。

もちろん年齢や生活習慣病は大切なリスク因子ですが、若い方であっても、脳動脈瘤・脳動静脈奇形・硬膜動静脈瘻・血管解離・血液凝固異常などを背景に、頭蓋内出血を起こすことがあります。
脳動静脈奇形は、若年成人での頭蓋内出血の重要な原因の一つとされています。

今回の患者様も20代でした。しかも、麻痺やろれつ困難、意識障害などの明らかな神経症状はありませんでした。
それでも、患者様ご本人の

「いつもの頭痛と違う」
「いつもよりひどい」

という感覚が、非常に重要なサインでした。


🧠 くも膜下出血とは?

くも膜下出血は、脳の表面を覆う膜のすき間に出血が起こる病気です。
典型的には、

「突然、バットで殴られたような頭痛」
「今まで経験したことのない激しい頭痛」

として知られています。

一方で、すべての方が典型的な症状で来院されるわけではありません。
首の痛み・吐き気・光がまぶしい・意識がぼんやりする・けいれん・麻痺などを伴うこともありますが、初期には「頭痛だけ」に見えることもあります。

NICEのくも膜下出血ガイダンスでも、1〜5分以内にピークに達する突然の激しい頭痛(雷鳴頭痛)はくも膜下出血のレッドフラッグとされており、疑わしい場合は早期の画像検査が重要とされています。

🔬 硬膜動静脈瘻(dAVF)とは?

今回の原因となった硬膜動静脈瘻(dural arteriovenous fistula:dAVF)とは、脳を覆う硬膜の血管において、動脈と静脈が異常につながってしまう病気です。

本来、動脈から流れてきた血液は毛細血管を通って静脈へ戻ります。
しかし硬膜動静脈瘻では、動脈の血液が静脈側へ直接流れ込むため、静脈の圧が高くなり、血液の流れが乱れます。
その結果として、

  • 頭痛・拍動性耳鳴り
  • 目の充血や眼球突出
  • けいれん・意識障害
  • 脳出血・くも膜下出血・硬膜下血腫

などを起こすことがあります。
硬膜動静脈瘻は比較的まれな疾患で、成人10万人あたりの検出率は0.16程度、頭蓋内血管奇形の10〜15%程度とされ、約20%が頭蓋内出血で発症すると報告されています。


⚠️ こんな頭痛は要注意です

次のような頭痛がある場合は、自己判断で様子を見すぎないようにしてください。

🔴 受診を検討すべきサイン
  • 今まで経験したことがない強い頭痛
  • 突然始まり、短時間でピークに達する頭痛(雷鳴頭痛)
  • いつもの片頭痛・緊張型頭痛と明らかに違う
  • いつもより痛みが強い、長い、広がり方が違う
  • 吐き気・嘔吐を伴う
  • 首の痛み、首の硬さを伴う
  • 光がまぶしく感じる
  • 意識がぼんやりする、眠気が強い
  • けいれんを伴う
  • 手足のしびれ、麻痺、ろれつが回らない、見えにくい
  • 咳・いきみ・運動・性行為などをきっかけに急に起こった
  • 妊娠中・産後の新しい頭痛
  • 頭をぶつけた後の頭痛
  • 血液をサラサラにする薬を内服中の頭痛
🚨 すぐに救急要請を検討してください

突然の激しい頭痛・意識障害・麻痺・けいれん・ろれつ困難を伴う場合は、当院の予約を待たず、119番通報や救急外来受診をご検討ください。


📖 今回の症例から学べること

今回の患者様は、麻痺などの明らかな神経症状を伴っていませんでした。しかし、

「いつもより頭痛がひどい」

という訴えがありました。この「いつもと違う」という主観的な変化は、頭痛診療において非常に重要です。

頭痛持ちの方ほど、

「またいつもの頭痛だろう」
「薬を飲めば治るだろう」
「若いから大丈夫だろう」

と考えてしまいがちです。しかし今回のように、いつもの頭痛の中に、まったく別の危険な頭痛が混ざることがあります。


🔍 考察:早期発見と連携が良好な転帰につながりました

硬膜動静脈瘻はまれな疾患ですが、静脈性高血圧を伴い、くも膜下出血や硬膜下血腫などの頭蓋内出血で発症した場合、急激な転帰をたどる可能性があります。

自然歴の解析では、出血で発症した硬膜動静脈瘻では、その後の年間出血率・再出血率が46%(95%信頼区間:11〜130%)と高く見積もられています。
また、出血発症例では早期再出血のリスクが問題となるため、出血後は早期治療が必要とされています。

近年は、カテーテルを用いた血管内塞栓術が重要な治療選択肢となっており、前頭蓋窩硬膜動静脈瘻に対する血管内治療のメタ解析では完全閉塞率85%、臨床的改善94%と報告されています(ただし病変部位を限定した解析であり、すべてのdAVFに当てはまるわけではありません)。

今回の症例では、患者様の「いつもより頭痛がひどい」というレッドフラッグを見逃さず、問診・診察から迅速に頭部CT検査を行い、出血を疑った時点で速やかに高次医療機関へ連携できたことが、良好な転帰につながった大きな要因と考えています。

🏥 当院での対応

福岡天神頭痛と肺のクリニックでは、頭痛で受診された方に対して、症状の経過や頭痛の性状を丁寧に確認します。
ご来院後、看護師を中心にスタッフより事前問診を行うことで、詳細な聞き取りを可能にしています。
特に、

  • いつから始まったか
  • 突然か、徐々にか
  • 何分でピークに達したか
  • いつもの頭痛と違う点はあるか
  • 吐き気・首の痛み・しびれ・麻痺・見えにくさはあるか
  • 発熱や感染症状はあるか
  • 妊娠中・産後・内服薬・既往歴はどうか

などを確認します。
血圧測定・血液検査・頭部CT検査を行い、頭痛の原因を評価します。(当日CT検査可能です。)
当院で対応可能な範囲を超える疾患が疑われる場合は、速やかに連携病院へ紹介いたします。


📋 まとめ

  • 若い方でも、くも膜下出血や頭蓋内出血は起こり得ます
  • 麻痺や意識障害がなくても、危険な頭痛が隠れていることがあります
  • 「いつもよりひどい」「いつもと違う」は重要なサインです
  • 硬膜動静脈瘻はまれですが、出血で発症すると重篤化することがあります
  • 早期の画像検査と高次医療機関への連携が、後遺症を防ぐうえで大切です

🩵 当院のメッセージ

いつもの頭痛だと思って放置していると、生命の危機や重篤な後遺症に関わる場合があります。特に、

「いつもと違う」
「いつもより強い」
「突然始まった」
「吐き気や首の痛みを伴う」
「しびれ、麻痺、ろれつ困難、見えにくさがある」

といった症状がある場合は、早めの受診が大切です。

該当する症状をお持ちの方は、福岡天神頭痛と肺のクリニックへご相談ください。
問診・診察・血液検査・頭部CT検査で、適切な診断と治療に努めます。

※突然の激しい頭痛・意識障害・麻痺・けいれんなどがある場合は、迷わず救急要請をご検討ください。

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以上、【若い方でも脳出血はある??「いつもと違う頭痛」は要注意】のご案内でした。

『福岡に医療で貢献する』ことを目標に、患者様へより良いサービスを提供できるように日々精進してまいります。
引き続き、福岡天神頭痛と肺のクリニックをどうぞよろしくお願いいたします。

参考文献

※本記事は、実際の診療経験および以下の医学情報をもとに、患者様に分かりやすい表現で再構成しています。
症状や治療内容には個人差があり、診断・治療は医師の判断に基づいて行われます。

  1. NICE. Subarachnoid haemorrhage caused by a ruptured aneurysm: diagnosis and management.
  2. American Headache Society. Red Flags in Headache.
  3. AAFP. Acute Headache in Adults: A Diagnostic Approach.
  4. Jolink WMT, et al. Outcome after intracranial haemorrhage from dural arteriovenous fistulae; a systematic review and case-series.
  5. Gross BA, Du R. The Natural History of Cerebral Dural Arteriovenous Fistulae.
  6. Choi JH, et al. Early rebleeding of intracranial dural arteriovenous fistulas after an intracranial hemorrhage.
  7. Ferreira MY, et al. Feasibility, safety, and efficacy of endovascular treatment of anterior cranial fossa dural arteriovenous fistulas.
  8. Mayo Clinic. Dural arteriovenous fistulas: Diagnosis and treatment.

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